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雨の日は、外回りや作業が制限されることも多く、業務のスピードが落ちがちです。しかし、そんなときこそ“立ち止まって考える”には最適なタイミング。忙しさに流されがちな中小企業の現場でも、「業務の棚卸し」をすることで、無駄や非効率に気づくことができます。業務の可視化と見直しは、働き方改革や生産性向上の第一歩。本記事では、雨の日のゆとり時間を活用してできる、業務の棚卸しの進め方とその効果を具体的にご紹介します。


目次

  1. 雨の日こそ業務の棚卸しに向いている理由
  2. 業務の棚卸しとは何か?その意義と基本ステップ
  3. 実際に棚卸しを進めるときのチェックポイント
  4. 棚卸しを経て業務改善に活かす方法
  5. チームで取り組む業務の棚卸しが生む効果

1. 雨の日こそ業務の棚卸しに向いている理由

中小企業にとって、普段は現場業務や顧客対応に追われ、業務の棚卸しに手が回らないことも多いのが現実です。雨天時には移動が減り、社内に留まる時間が自然と増えるため、思考を整理する「内省の時間」として活用しやすくなります。
また、雨音にはリラックス効果があり、集中力が高まりやすいといわれています。こうした環境は、業務の見直しや書類の整理、ファイルの構造の再設計など、静かな作業に最適です。社内のルーチンや手順、役割分担などを一歩引いて俯瞰できるタイミングとして、雨の日は意外にも絶好の機会です。


2. 業務の棚卸しとは何か?その意義と基本ステップ

業務の棚卸しとは、自社で行っている業務の一覧を洗い出し、その必要性や重複の有無、改善余地を見極める作業です。棚卸しをすることで、「なぜこれをやっているのか」「誰が担当すべきか」「もっと効率的なやり方はないか」といった問いが生まれます。
まずは「業務リストの作成」から始めましょう。日常業務・定例作業・突発業務に分け、各作業の目的、手順、担当者、所要時間を書き出します。その後、必要性や優先度で色分けやランク付けをし、「省ける業務」「改善が必要な業務」を見える化します。
この作業は、将来的なマニュアル化やDX導入の前提資料としても活用でき、業務の属人化解消や人材育成にも直結します。


3. 実際に棚卸しを進めるときのチェックポイント

棚卸し作業の質を高めるには、いくつかの視点を持つことが大切です。
たとえば「その業務は本当に必要か」「他部署と重複していないか」「手順が煩雑すぎないか」「自動化できないか」など。特に属人化している業務は、担当者不在時のリスクが高く、見直しが必須です。
さらに、業務の「頻度」と「緊急度」を基準に整理するのも効果的。週次・月次でしか行わない業務も含め、あらためて役割と必要性を問い直すことで、時間のムダが削減され、全体の業務効率が上がります。
棚卸し結果は、「業務フロー図」や「業務マトリクス」に落とし込むことで、社内共有もスムーズになります。


4. 棚卸しを経て業務改善に活かす方法

棚卸しで得た気づきをそのままにせず、改善につなげることが重要です。
たとえば、明らかに重複していた作業は統合し、手順が煩雑な業務はマニュアルを整備して誰でもできる形にするなど、「次の一手」を具体化しましょう。さらに、社内で定期的に棚卸しを行うことで、変化に強い組織文化が醸成されます。
棚卸しを通じて得られた改善策を、試験的に導入・検証し、効果を測定するPDCAのサイクルを回していくことも、業務改善の定着に欠かせません。改善提案の実施状況を見える化することで、社員の主体性も引き出せます。


5. チームで取り組む業務の棚卸しが生む効果

業務の棚卸しは、個人だけでなくチーム単位で取り組むことで、より深い効果を生みます。
現場の声や不満、改善のヒントが集まりやすくなるだけでなく、メンバー間で業務の理解が深まり、助け合いや引き継ぎのしやすさにもつながります。
また、棚卸しという取り組みそのものが、チームにとっての共通体験となり、協力体制を強化するきっかけにもなります。「なぜこの業務が必要か」を共有することで、目的意識を持った行動が促され、業務全体の質が底上げされていくのです。


まとめ

雨の日を「業務を止める日」ではなく、「業務を見直す日」に変えることで、会社の動きは確実に変わっていきます。忙しい日々のなかでも、時折立ち止まって全体を俯瞰する棚卸しの時間を持つことは、経営者にとっても現場にとっても大きな価値があります。雨音に耳を傾けながら、自社の未来を整える時間にしてみませんか?

次回のテーマは「社内コミュニケーションの見直し」を予定しています。